2011/12/12

【雑記】村上春樹 "アンダーグラウンド"




1.無差別殺人がなんで良くないかというと、それは命の大切さとか、そういう事じゃない。その人の人生を破壊することが、どれほど愚かな事なのかに対する無知だ。リアリティをもって無差別殺人を考えられないとしたら、それは人間として、最大の罪だ。


2.ただ、無差別殺人は、しょっちゅう起こるわけではないので、学習する必要がある。被害者、遺族が、どのようにそれまでの人生を歩んできて、その事件で、どのように人生が狂ったのか、感覚として知る必要がある。


3.それには、読書も重要な手段だと思う。個人的イマジネーションだけでは限界がある。 地下鉄サリン事件を扱った、村上春樹のアンダーグラウンド。被害者と遺族への超ロングインタビューで構成されてる分厚い本。読むのしんどいけど、これが無差別殺人か、と感覚をもって教えられる。必読だと思います。


4.あ、そうか。自分は地下鉄サリン事件、酒鬼薔薇事件の世代だけど、どの事件についての本を読むかは、世代によって違うのか…。 リアリティがなきゃなぁ…。そのへん難しい。世代に合った、目を通すべきドキュメント(第一次資料)は変わってくるのか。 今、二十歳前後の人には何が良いんだろう?



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